ネパール・タイ旅行記 2010年
2010.1.6〜2010.1.10


はじめに   1日目   2日目   3日目   4日目   5日目  6日目


3日目
 前日、疲れ果てていたことと時差ぼけで感覚がおかしくなっていたいため、タイ時間の1時、日本時間の3時までまったく眠たくならず、ずっとPCにむかってこの旅行記を打ち込んでいました。寝たのも、眠いからではなく、仕方なくって感じ。しかも、現地時間の6時に目覚ましをセットしたけど、恐ろしく正確な私の体内時計が、普段日本で起きる5時半に作動してしまい、タイ時間の3時過ぎには目が覚めてしまいました。実質2時間も寝ていないことになります。でも、ここで2度寝したら超危険。カトマンズ行きは10:25発だけど、国際線なので2時間前には空港に着きたいところ。かつ、前日の渋滞を思い出し、通常の1時間という移動時間の倍、2時間をみることにしました。と、言うわけでまだ暗い6:30にチェックアウト。流しのタクシーをすぐに捕まえることができ、幸いメーターで走ってくれました←タイでは、「空港から」、「空港まで」の際はメーターを使わず、違法な定額制、いや交渉制にしようとする運転手が思いのほか多いのです。ただのぼったくりなんですがね。

 昨年の運転手とは逆に、オンヌット方面に進んだため、距離的にも近くなったとみえ、高速道路代をあわせて280バーツで空港までたどり着きました。ただ、あまりに順調に進んだため、30分もかからないで着いてしまいました。チェックインも混雑するエコノミークラスではなく、ゴールドメンバーの特権で閑散としたビジネスクラスのカウンターで済ませたためあっという間に終了してしまいました。

以前はこのベンチに数時間座ってました。が!

 3時間以上もあるけど、特段することもなく、すぐに出国。で、これまでとの大きな違いを発見しました。この空港も海外の空港に多いパターンで、これまでは搭乗口近くで手荷物のX線検査が行われていました。ですが、現在では出国後すぐの場所で一括して行うようになっていました。まあ、後から変更になったため、いかにも通路上に後から作りました!感の強いものですが、基本的にこの方式の方がいいと思います。だって、ここの空港はいつも搭乗口近くの検査場が大混雑していましたから。搭乗口の周りには一切お店などがないため、搭乗時刻ぎりぎりになって移動する人が多く、出発時刻が遅れる原因となっていましたからね。まあ、デザイン最優先で、使い勝手など二の次という設計ミスだらけの空港なんで不都合なことが多ったのですが、今回気にしてみると、手荷物検査のほかにも、空港内の異様に寒すぎる温度設定が常識的なものになっているとか、総金属製かですわり心地が最悪だったベンチの座面に、やわらかい素材が被せられているシートの割合が高くなっていました。

今回からはこんなに快適なラウンジでのんびりしながら食事を楽しめます。もちろん無料!

 とはいえ、今回は3時間の待ち時間のうちの2時間をラウンジで過ごしました。サンドウィッチやフルーツなどの軽食や各種の飲み物が無料で利用き定、かつ、無線LANも使えるので、非常に快適に過ごすことができました。ただ、少し早めに搭乗口に行ってみたところ、機材の到着遅れのため刻から30分遅れに変更となっていました。結局、いつものように硬い金属製のシートで待つことに(笑)

 優先搭乗で先に乗ることができても、豪華なビジネスクラスに座る他の人を尻目に、私だけはいつものエコノミーに突き進みます。本当の上級会員と、にわか上級会員の差がこんなところで鮮明になってしまいます。まあ、3時間ほどの短いフライトだし、この日に関してはエコノミーの搭乗率は60%ほど。どこに座っても大きな差はないものと思われます←差がないと信じたいだけなんですが、ね^^;

 音楽を聴くでもなく、機内放送を見るでもなく、食事の時以外はボケ〜っとして過ごした機内。やはり寝不足で体がしんどいというのが一番の理由です。30分遅れでの離陸でしたが、ほぼ到着でしました。着陸10分くらい前になると、ヒマラヤ山脈の美しい山々が見え始め、機内が慌しくなってきました。が、最終の着陸態勢なのでデジカメは禁止です←でも、結構な人がパシャパシャ写していました。TGはこういうところが寛容にというか、ルーズに思えます。

TGは機内食がおいしいですよね〜(#^.^#)

 空港到着後、ビザを取得するためビザカウンターまでダッシュ!それでも、取得まで30分ほど並びました。いろいろなHPやガイドブックにあるとおり、非常にのんびりとした係員たち。時間がかかるのも納得です。ビザに貼る写真はスナップ写真の切り抜きでもいいと書かれていましたが、私は自分でPCで作成した手作り証明写真を作っていったのですが、これでもOKでした。

 入国審査後の税関検査では、大きなダンボールを一人で複数運んでいるネパール人乗客がしっかり検査されているのを横目に、いかにも自分は関係ありません!という態度で堂々と歩いていると、それだけでフリーパス。だけど、私に続いた若いネパール人夫婦は係員に呼び止められ、何であいつがいいのに俺はダメなんだ!的なことを言って怒っていました。

 ロビーはほぼ屋外という場所にあります。観光客の名前を手にしたガイドさんなどでごった返しています。私もすぐに自分の名前を見つけたのですが、そこにいたのは非常に線の細い弱弱しい男性。しかも、私にあいさつもしてくれません。スーツケースを私の代わりに持って車まで運んだのですが、車につくとガイドさんと運転手が登場。やられた〜と思ったけど、後の祭り。その彼、ただ荷物を運んでチップをせびろうとしていた男でした。まあ、ガイドさんが依頼したから私の名前を持っていたのでしょうけど、旅行の直前に、あるHPで同様の経験をして悔しんでいた人の旅行記を読んだばかりでした。まあ、50円くらいのチップだからいいのですが、ネパールの第一印象がこれじゃあね〜。インドネシアの偽空港職員、フィリピンの賄賂要求空港職員は他のHP情報で難を逃れましたが、名前を持っていたのでやられてしまった私でした。

バクタプルの町並み。建物よりもそこで暮らす人々にカメラを向けたくなった旅でありました。

 そんな嫌な思いから始まったネパール観光。初日はまず、かつてはカトマンズ盆地全体の首都でもあった、古都バクタプルにむかいます。15世紀ら日18世紀にかけて栄えた町ですが、その雰囲気を今に伝える、異国にもかかわらずどこかしら懐かしさを感じる町でした。車を降りたときは直射光直撃す。さで「暑い!」と思ったものの、ちょっと日陰の小路に入ると寒さを覚えました。気温に関しては旅行中、ずっとこの感覚が続くことになりますが、寒暖の差が激しい盆地です。

このような歴史的建造物であっても、子供の遊び場であり、かつ、お年寄りが編み物をしたり雑談する生活の場所でした。

 地方の小さな町らしく、時が流れるのも非常にゆったりしています。寺院に腰かけて歓談する老人たち。道端で遊ぶ子供たち。もちろん、日本の子供のようにDSなど手にしているはずはなく、石ころで遊んだりと、自分たちで創意工夫しながら遊んでいました。子供たちの様子を見ていると、栄養状況の改善された日本では久しく見ていない青っ洟(ようは鼻水ですね)を垂らした子供が多く、そんなところにも懐かしさを感じてしまいました。

道端には多くの野菜売りの子供たちが居ました。
こんな小さな子供も生計を立てるのに欠かせない
存在なのですね。

 狭い町ですが、小路が入り組んでおり意外と散策に時間がかかりました。約2時間の観光の後、今度はナガルコットという標高2100メートルの高地にある町に移動します。狭い道を1時間ほどかけて登っていくのですが、その途中の山肌は段々畑になっています。よくこんな場所まで耕作したものだ、そう感心してしまうような場所まで畑になっています。もちろん、そこには人間も住んでいます。大人たちだけではなく、子供たちも手伝っています。気になってガイドさんに質問したところ、やはり、住む場所と学校が離れているため、州立の学校は無料にもかかわらず、学校に通っているのは75%の子供のみとのことでした。地理的な問題もあるし、働き手として重要な役割を担っているということもあるようです。人口の80%が農民で、以前は年間の農作物収穫量は、国民の年間消費量の10倍にもなっていたとのこと。まあ、隣国がインドなので輸出に回っているのでしょうけど、今はそれが問題になりつつあるようです。つまり、東西に長いネパールなので、中心部にあるカトマンズに運ぶよりも、すぐ南下したところにあるインドに輸出したほうが効率がいいようなのです。

 そんな話を聞きながら、狭い狭い山道を登っていきます。バイクの多さ、そして道端に水や清涼飲料水などを売る小さなお店が多いことが印象的でした。逆に言うと、店らしいものはそれだけ。基本的に、自給自足の生活をしているのでしょうか?

バスの屋根の上にも多くの人が乗っています。山肌の白い点はすべて人家です。

 4:45頃、とあるレストランに到着。ここの屋上が見晴らしがよく、絶好の夕陽観光の場所とのことなんです。事実、日本人のツアーの団体も来ていました。さすがに標高が2000メートルを超えているし、朝晩の冷え込みの激しいネパールです。真冬の北海道の日中と変わらぬほどの寒さでしたが、この日の日没、5:20までその場に滞在しました。だんだん朱に染まりだすヒマラヤ連峰の山々。そして大きく、赤く輝く太陽という絶景を眺めながら過ごす時間は格別でした。元写真部の血が騒ぎ、気合を入れて写したお気に入りの写真がこの沈みゆく太陽。一切デジタル処理をしていない写したままの写真です。光学ズームは15倍ほど、露出はオーバー気味に調整しています。

標高2100mのナガルコットの展望台から見たヒマラヤ山脈。そして鮮やかなまでの夕日。

 簡ここからさらに山道を登っていくと、小さな集落があります。ここがこの日の宿泊地、ナガルコットの集落。まあ、何もありません。ホテルが点在し、単や、な売店のような店が数軒あるのみです。カトマンズから比較的近く、そして眺望のいい場所ということでホテルが多く立ち並んだ町ですね。い村に独と言ったほうがいいですし、ホテルも立ち並ぶというより、崖っぷちに点在しているんです。私が泊まったチョータリーホテルは客室がいくつか立加したコテージタイプのホテルですが、敷地内には何箇所も階段があり、スーツケースをひいて歩くことは困難です。コテージタイプにしたのも、付価値を求めてではなく、敷地の地理的要因だと思われます。

この日の夕食はホテルにて。川魚のフライでした。おそらく、この魚が食中毒の原因だったと思われます。火が完全に通ってなかったし^^;

 部屋に入り、すぐにエアコンの暖房を入れたのですが、高地にあること、朝晩の冷え込みが激しいこと、そして断熱材の入っていない広い部屋であること。これらが重なり非常に寒い部屋なんです。しかも、食事から戻ると朝まで停電してしまい、ローソクの明かりだけが頼りとなってしまいました。もちろん、暖房も使えません。毎日数時間の停電が当たり前のネパール。懐中電灯が旅行の必需品なのは間違いないのですが、それ以外にもしっかりとした防寒対策が必要です。地球の歩き方には、寝袋があれば便利と書いていましたが、大袈裟ではなく、寝袋に入ってさらにベッドにもぐりこむ、これくらいしたほうがいいと思いました←まあ、ホテルにだけ滞在する数日の観光で寝袋を持ち歩くのは変な話ですが、それくらい寒いということを伝えておきます。

暖房兼照明のローソク。寒かった〜!だって、部屋はこんなに広いんですもの。


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