岐阜(白川郷)・京都旅行記
2009.3.62009.3.8


はじめに
 白川郷。小学校のときからの憧れの地でした。当時、毎月父が買ってくれていた学研の学習雑誌の付録でついてきた合掌造り住宅の模型。記憶は怪しくなっていますが、確か和田家をモデルとしたもので、天井が外れ中の作りを見れるようになっていました。
 合掌造りという名前の響き、家の中で蚕を飼っているということ、そして特徴的な外観と、小学生の私を魅了したのでした。今回同様、尾道に旅行に行った際に訪れた因島大橋も、同じく学研の雑誌の記事が忘れられず、大人になってから訪れた地です(広島旅行記参照

 2年位前から構想を練っていたものの、なかなか時間が取れませんでした。当初はANAの特典航空券で韓国に行く際、乗り継ぎの国内線を4区間まで無料で利用できることを活用する予定でいました。しかし、利用方法の改定により、これが不可能に。首都圏に住む人には有利な(地方に住む人には不利な)、「乗り継ぎの国内線も含め、実際に飛ぶ距離に応じたマイル数が必要」という内容になってしまいました。がっかりです。
 そんなわけで、今回は純粋な国内旅行を企画しました。せっかく岐阜まで出るのですから、電車で気軽に移動できる範囲にある「もう一つの街」にも行きたいですよね。季節的なことなども考え、ここは日本人として外せない、早春の京都の街を散策することにしたのでした←これが表向きの理由です。本当の理由は?・・・内緒^^;

旅のプランニング
 航空券は、28日前までの予約で格安で利用できる、ANAの旅割運賃を利用しました。マイル特典でもよかったのですが、今回マイルを利用してしまうと、次に計画している特典利用の海外旅行に行くのが困難になりそうだったからです←基本的に、マイルの残高は、つねに国内往復ができる分+アジアに旅ができる分を残すようにしています。何が起きても旅の足、いや翼だけは確保したいですからね。
 宿泊地は岐阜は何も迷わずに岐阜駅近くのビジネスホテルを選択しました。朝早くにレンタカーを借りるため、レンタカー会社に行きやすい場所というのが唯一の選択基準です。
 京都の宿は2週間ほど考えました。これまでの人生で5泊したことのある京都です。それなりに土地勘もあるため、今回は利便性よりも風情を求め宿を選択しました。選んだのは昭和10年に創業した古い旅館。創業以来ずっと利用している古い建物も味があるし、大通りには面しておらず、小さな通りの奥まった場所にあるのもいい感じです。ネットで情報を検索してみると、ご主人の人柄も、提供される料理も評判が高く、しかも、楽天トラベルで簡単に予約できてしまう利便性もあり、最終的に今回利用した「やまと旅館」を予約しました。2食付で7400円。ビジネスホテルの価格(朝食つきで6000円前後)や、駅前にある旅館(2食付で1万2千円ほど)と比較してもリーズナブルな料金ですしね。

1日目
 午前中は通常通りの勤務。午後から休みをとって向かった新千歳空港。ですが、この日は台風並みの低気圧が発達しており非常に風が強かったです。ボーディングブリッジを歩いている時も、離陸前の機内に座っている際も、風で飛行機が大きく揺れるのが分かるほど。風で空港が閉鎖になったらどうしよう?と不安になってしまいましたが、ほぼ定刻に離陸することができました。滑走中も横風にあおられているのが分かるほどの強風です。離陸後も1時間近くベルト着用サインが消えませんでした。

 「非常に強い向かい風のため定刻より遅れる」との機内放送の通り、中部国際空港にはやや遅れて到着。とはいえ、預けた荷物も無く、リュック1つの気楽な旅のため、そのままターミナルに隣接した駅まで移動します。乗り込んだのは、程なくやってきた17:38発の名鉄岐阜駅行きの快速列車。始発駅から乗ったため座ることができたのですが、帰宅時間だったこともあり、次の駅からは混雑した車内でした。ですが、これまで空港敷地内しか立ち寄ったことの無かった愛知県です。車内に響く名古屋弁を聞きながら、夕暮れ時の街並みを楽しみました。
 宿泊したホテルまでは駅から徒歩数分のはずだったのですが、ちょっぴり迷いってしまい、一度駅まで戻り、ホテルに電話しちゃいました^^;ホテルの窓からも駅のホームが見えるこんな近い場所にもかかわらず、なぜか迷ってしまった私でした。お恥ずかしい^^;

 夕食前に付近を30分ほど散策。駅から数分も歩くと、おでんや揚げ物を提供する庶民的な飲み屋さんが多数あり、しかもオープンエアの店舗の寒さ対策にと、入り口に厚手のビニールをぶら下げています。そんな雰囲気がソウルの街並みそっくりに思えた私でした。

 結局、近くのリーズナブルな定食屋に入ったのですが、ここも定職を食べるとご飯のお代わりが自由。それもセルフサービスで何度でもOK!こんな飲食店の様子から、「次は庶民的なB級グルメを楽しむために中部に来るのもいいなぁ」と思いました。

ホテルの室内。窓の外には駅が。それなりの音は覚悟してくださいね^^;

2日目
 7時までベッドでごろごろした後、7時半には一階のロビーで朝食を食べました。喫茶店のモーニングサービスの発祥地として有名な中部エリアです。格安のビジネスホテルの朝食も気合が入っています。目玉焼きなんてお客さん着席してから焼いていましたしね。
 8時にチェックアウトし、前夜のうちに場所を確認してあったマツダレンタカーの店舗まで移動します。今回マツダレンタカーを利用したのは、この会社のみ、スタッドレスタイヤを選択しても追加代金がかからなかったからなんです。他社は2000円ほどかかってしまいます。選んだ車種は一番安いAZ−ワゴン。ワゴンRのOEM車ですが、これまで何度かレンタカーで借りたことのある旧型ではなく、昨年モデルチェンジした新型の4WD車(当然AT車)が割り当てられました。4WDも追加代金のかかるオプションだったので選んでいなかったのですが(←高いこともさることながら、重量増での走行性能の低下、燃費の悪化を防ぐため)、どうやら他のクラスの車も含め、すべてスタッドレスタイヤを履いた4WDを用意しているようです。まあ、スキーの足として冬タイヤ+4WDを選択する人が多いでしょうから、当然なのかもしれません。

 レンタカーの鍵を受け取ったのが8:15。まずはナビの行き先として白川郷をセットします。 いくつか経路が出たのですが、ナビのお勧めは岐阜各務原インターまで行き、そこから高速道路を利用するもの。ですが、高速道路の利用は100キロまでに抑えたいですよね。ETCの休日割引で半額になりますから。そこで、今回は国道156線を北上し、美並インターから高速を利用して白川郷インターにいくことにしました。この経路で、ナビの予定到着時間が11時40分となっています。2時間半・・・そんなにかかるの!?と驚いてしまいましたが、それ以外に抜け道などもありません。美並インターまでは、長良川の綺麗な流れを見つつのドライブでのんびり走ることができました。が、高速に乗ってからは様子が激変。白川郷まではずっと上り道で勾配も3〜4%ほどです。しかも、横風が非常に強くアクセルは全開になってしまうし、ハンドルを握る手にも汗が。4速のATは頻繁に3速に落ちてしまうし、坂のきついところでは2速にまで落ちてしまうこともありました。燃費も悪化するし、音も振動もかなりなもので、白川郷についたときにはぐったりです。と、いうわけでまずは道の駅でのんびり。この白川郷の道の駅には、現物の合掌造り住宅が移設されてあり、ちょっとした博物館のようになっています。無料で利用できるため、ここで一服しつつ、予習をしてから白川郷の集落に移動するのをお勧めします☆

合掌造りをイメージした道の駅をバックに。
建物内部に、本物が展示されています。

 リフレッシュ後に再びハンドルを握ります。もう少し雪が残っているかな?と思った道路も、実際には路面には雪が皆無で夏タイヤでも問題なく走れるほどでした。そこで安心して向かったのは、小高いところにある城山展望台。道が狭く、すれ違うには道を譲りながらとなる箇所もありました。いくら雪国での運転に慣れているとはいえ、雪があったら上りたくはないと思った道です。
 展望台からの眺め。ニュースなどでもよく観るあの光景が眼下に広がっています。駐車場はここのお店が無料で提供しているもの。しかもお店関係者が観光客個人のデジカメで写真も無料でどんどんと撮ってあげています。もちろん、「お店で写す写真も買ってくださいね」とのセールスも^^;。次から次に声をかけられる観光客ですが、最後の最後まで私は声をかけられませんでした。頼む気もなかったけど、よほどケチに見られたのかな?と何気に悲しかったりもしました(笑)

眼下に広がる合掌造り集落。ライトアップされる夜間は綺麗なんだろうなぁ

 再度車に乗り込み、集落の中を進み駐車場に車をとめました。観光客が非常に多く、時速10キロほどで走るのがやっとです。私のような観光客はこれも旅の醍醐味と割り切れますが、地元に住んでいる人にとっては非常に迷惑な話なのだろうなぁ、そんなことを危惧してしまったのもまた事実。

一番右が和田家です。ご覧の通り、多くの人が訪れています。

 しばらく集落を散策した後、当然、集落で一番大きいといわれる和田家へと向かいます。ちなみに入場料は300円。入り口でお年寄りが一人で料金を受け取っていました。本来は静かにたたずんでいるはずの旧家。そこで静かに暮らしていただろう人たちに、観光客はお金こそもたらしていますが、奪い取ったものも多いのだろうなぁ・・・と、自分だって一観光客なのにいろいろなことを考えてしまいました。これは白川郷に限ったことではありません。海外にある多くの遺産で同じことが起きているのだと思います。保全が目的の世界遺産が一大ビジネスになっていることが問題なのでしょうけど、保全のみを目的として立ち入り禁止するのは非現実的。地元の人の生活の場でもあるし、保全にお金がかかるのもまた事実です。いつも同じことを考えるHIROですが、今回ばかりは「観光客は展望台までの入場で、集落には入れないようにするべきでは?」とさえ思ったほどでした。

和田家の2階にて。養蚕に必要な道具などが展示されています。

 そんなことを考えながら帰りも来た道を岐阜に向けて進んでいきます。帰りはずっと下り道で、ブレーキ故障車が飛び込むためのバンカー(砂場)が路肩に何箇所かあったほどです。美並インターを降り、日本の真ん中と書かれた美並の道の駅で休憩を取った以外はノンストップで岐阜市内を目指しました。週末のためか関市に入った頃から道が混み出し、本当に帰れるのだろうか?と不安になってしまったほどです。結果的には予定の30分ほど遅れでレンタカー会社に戻ることができ、14:30にはJRの岐阜駅にたどり着きました。

岐阜駅ホームにて。とても天気がよかったです。

 今回の旅では岐阜から京都への移動に在来線を利用しました。新幹線のスピードも確かに魅力ですが、新幹線が発着するのは岐阜駅ではなく岐阜羽島駅。岐阜市ではなく羽島市にあります。名鉄羽島線に乗って移動しないとならず、効率が良いとは言えません。それに、岐阜駅から在来線の東海道本線に乗った場合、滋賀県にある米原駅で乗り換えることになるのですが、この米原駅は「関西風と関東風の味付けの境界線」として有名な?駅なんです。駅ホームにある立ち食いそば。その味付けが関西風と関東風の中間らしいのです←ネット上には、このような記述が多数あります。それを実際に自分で食して確かめてみる、これが在来線を選んだ一番の理由です。 

 14:49発の東海道本線の快速。途中9駅、中には関ヶ原という、歴史の教科書で誰しもが習った街など通過します。1時間後の15:41には乗換駅である米原に到着しました。京都行きの新快速は15:49発。8分あります。迷わずに立ち食いそばのお店に向かいました。食べたのは大好物の油揚げの入った「きつねうどん」。本当はそばのほうが好きなのですが、翌日、京都ではそばを食べたいな〜という思いから、ここではうどんにしました。食べた感想。関西風、関東風のどちらでもないというか、大阪で出されたら関西風と思うけど、東京で食べたら関東風と思うだろうなぁ・・・という微妙な味付けです。スープの色合いから、若干関東風に近いかな?というのが私のだした結論です。再び列車に乗り込むと、次からは窓の外の景色が気になってしまいます。それもそのはず。米原を出ると、彦根、安土、近江八幡、大津などの駅を通ります。どれもが、社会の授業で聞いたことのある地名。社会が苦手だった私には、名前は覚えているけど、何で有名だったのかな?という地名ばかり。米原から京都までの1時間の車中、ずっと携帯の検索サイトで調べてはお勉強をしていました(笑) 

これが噂の米原駅のうどん。今回失敗したのは、
ここが中間となるのを確かめるなら、両隣の駅
でも駅そばを食す必要がありました。

 高校の修学旅行以来となる京都駅には16:42に到着しました。だいぶ日が長くなった3月のこの日。気温も高いので、気持ちよく京都の街を歩きながら宿へと向かいました。宿に着いたのは17:10頃。ガラガラ〜と引き戸を開けると、中から高齢のご主人が「おいでやす〜」という言葉とともに私を出迎えてくださいました。 
 これまで日本中の多くの街を旅してきましたが、一人旅で旅館を利用したのは初めてのことです。宿に着いた後、部屋に案内され、宿帳に名前を書きながら、「ホテルとは違うよな」と、この
風情そのものを楽しんでしまった私です。

 今回泊まった
やまと旅館は、京都駅から歩くにはちょっぴり離れていますが、駅前にある旅館と比べても格安ですし、小道を進んだところにあるこじんまりとした主建物で、旅館というより民宿に来た感じがします。いや、京都の古い民家に民泊しているといったほうがふさわしいかもしれません。ご人す。の話では、建物は昭和10年からずっと旅館として使われていて、ご主人で2代目とのことです。年中無休でお1人で切り盛りをしているようでさすがに悟し道路を挟んだ向かいが線路のため、列車が通るたびにそれ相応の音が響き渡ります。また、エアコンの暖房だけですので、寒さも覚なければなりません。ですが、これも含め風情として感じられるた旅館でした。

 この日、夕食を頼んでいるのは私だけのようでした。時間は最大遅くしてもらえる19:30にお願いし、それまでは再び付近を散策してきました。すっかりと日が傾いた京都の街。路地を歩いていると、どこからともな
く京都弁が聞こえてきます。居酒屋さん、小料理屋さんの店構えも、いかにもいう風情があるし、メニューとして張り出されている料理も、聞きなれない名前のものが多数含まれていました。1時間ほどの散策でしたが、天!と気よかったこともあり、とっても気持ちいい散歩となりました。

 昔ながらの旅館です。食事はこの後さらに2品追加されました。トイレ、風呂は共同です。

 ネットでの評判どおり、夕食は価格からは想像できないほどの料理です。ご主人自身が若い頃に陸上選手だったようで、今でも多くの大学、高校の陸上部が旅館を貸しきって合宿をしているとのことです。その運動部の学生に合わせた分量なので、15時過ぎに昼食を食べたばかりの私にはかなり量が多かったのですが、それでもきっちりと完食しました。食事中、ご主人が色々と京都に現状についてお話してくださいました。翌日の観光へのアドバイスから始まった話だったのですが、最後には、「この辺りでも、昔は冬の間にスキーをして遊んだものです。ですが、今では雪が積もることなんてありません。京都議定書から12年が経過しているのに、環境はよくなる気配がありません」という話になりました。

 
地球温暖化防止京都会議が1997年に議決した議定書。チームマイナス6%の言葉は今でも耳にすることがありますが、私自身が日ごろ心がけているのはごみの分別くらいなもの。食事後部屋に戻ったあとも、ご主人の話を思い出し、マイカー主体の移動方法など、日ごろの生活について色々と考えてしまったHIROなのでした。

3日目
 前夜はWBCの韓国戦をみつつ、旅館備え付けの旅行ガイドで計画を練っていたため、気が付いたらかなり遅い時間になっていました。朝食を遅めの7:30にお願いしていたので、7時まではのんびり寝ていようと思ったのですが、甘かった^^;。宿の2つ隣の部屋の人が早朝5時に宿を発ちました。この日行われる京都ハーフマラソンに出走する方だったようです。それですっかり目を覚ましてしまった私です←朝刊が配達されたときの音だけで目が覚めるんです。なので、この数年は新聞をとるのをやめています。

朝からこのボリュームです。
すべてができたてで美味しかったです。

 朝食も8畳ほどはある部屋に私一人。朝からこれだけのおかずが提供され、改めてこの宿にしてよかったと思いました。食事中はずっとご主人が色々なことを話してくださいました。いつも利用する王手のビジネスホテルでは、朝食はパンとおにぎりのセルフサービス。従業員が「おはようございます」以上のことを話しかけてくることはありません。ご主人の上品な京都弁を聞きながらの朝食は、味の良さに、人柄も加わり格別なものだったと断言できます。「京都というのは、たまにふらりと来るのもいい街ですよ」とのご主人の言葉。まさにその通りだと思います。

多くの人で賑わう京都駅にて。

 宿を出発したのが8:30。九時半頃に京都駅でAさんと待ち合わせをしていました。この日は500円で何度でも乗れる、市バスの一日乗車券を購入するため、朝の移動からバスを利用しました。前日は夕方でも暖かな日差しを感じた京都の街ですが、さすがに朝8時台はそれなりに寒さを感じました。京都駅に到着後に無事にAさんと合流。2ヶ月ぶりの再会です。

梅が綺麗だった北野天満宮。近くにあった郵便局もいい雰囲気でした。

 この後、バスで学問の神様、菅原道真を祀る北野天満宮を訪れることから始まり、鹿苑寺金閣、平安神宮、祇園、錦小路、花見小路、鴨川、東本願寺などをのんびり、じっくりと観光してきました。途中、金閣近く権太呂金閣寺店で美味しいそばを食べたり、花見小路でアイスクリームを食べました。ちなみに、何度か京都を訪れている私ですが、金閣以外は初めてでした←行ったことのある金閣を訪れた理由は、このHPの世界遺産のページに写真を載せるため^^;

すでに多くの観光客と修学旅行生で賑わっていた金閣と平安神宮。祇園では、ローソンまで街に溶け込んでいました。

 一観光客に過ぎない私には景色、料理、風情、そのすべてが最高だった今回の京都市内観光。一番よかったな〜と思うのは、実は鴨川です。多くのカップル、家族連れが河川敷に座っていましたが、私たちも同様にそこに座り、しばらくとりとめないことを話しました。日々時間に追われた生活をしている自分にとって、この鴨川沿いは、なぜか時間がゆっくりと流れているように思えました。

鴨川の流れ。ここが今回一番よかったと思う場所でした。

 楽しい時間は過ぎ去るのが早い、いつもそう思う私ですが、今回の京都はいつも以上にそう感じてしまいました。帰りの飛行機は18:20。神戸空港発の便です。どんなに遅くとも18:00には空港に着かねばなりません。逆算すると16時半には京都駅を発つことになります。鴨川沿いでのんびりしていたのは15:00のこと。その1時間後には再び、時計を気にする生活に逆戻りです。夢と現実のギャップが嘆かわしい!

左。こんなに狭い道にも横断歩道が!右、狭い通りの両側にお店の看板が出ています。

 京都駅でAさんに感謝の気持ちを伝え、思わず涙しそうになりながら16:14発の東海道本線の快速列車に乗り込みました。前日、岐阜から乗り込んだのと同じ東海道本線の新快速です←車掌さんも同じ女性でした。。昨年はこの新快速で神戸から姫路までいきました。と、言うことは、岐阜から姫路まで同じ路線に乗ったことになりました←自分の中の線路がつながった喜びって不思議と大きいのですね。鉄道マニアの方の気持ちが少し分かりました。

 新快速に乗ったまではよかったんです。座りやすいだろうと、ホームの端まで歩き、先頭車両に乗り込みました。そこまでは大成功で、京都から三ノ宮までずっと座ることができました。ですが、ここで失敗その1発生。三ノ宮での乗り換え時間は、ヤフーの路線情報では徒歩2分となっています。事実、昨年、今回とは逆にポートライナーから新快速に乗り換えたときはそれくらいでした。だけど、今回は先頭車両に乗ってしまったため、ホームの案内にしたがって進むと、いったん屋外に出ることとなり、無駄にかなりな距離を歩く羽目になってしまい、5分以上の時間がかかってしまいました。京都からもう一本遅い新快速に乗っていたら飛行機に乗り遅れたかもです^^;。早歩きで到着したポートライナーの乗り場。当然終着の神戸空港まで乗ることになります・・・が、ここで失敗その2が発生。その1の失敗の関係で焦っていたこともあり、何も考えないで乗り込んだ列車は、なんと空港行きではなく、北埠頭行き。動き出してすぐに気づいたので難を逃れました。次の駅で降り、後続の空港行きに乗り換えました。ずっと単線だと思っていたポートライナーですが、実際には三ノ宮からYの字型に2つの路線になっているのですね。

 2つの失敗を重ねながらもなんとか無事についた神戸空港。17:50。定刻の30分前の到着です。間に合った安心感で、何も考えずにエスカレーターに乗り込んだ私。疲れていたので左側に立ち、急いでいる人に先に行ってもらうと思ったのですが、ここは神戸。そう関西です。急いでいる人が左側に立つんでした。結局、後ろの人にせかされながら一気にエスカレーターを進んだ私です(笑)

 もう少し余裕があれば空港内の食堂で神戸らしいものを食べようと思っていたのだけど、既に30分前。しかも、満席の便だったので早めに搭乗が開始となりました。それでも、事前に前方座席を確保していたので、売店で神戸牛の弁当を買い、他の人が搭乗するのを見つつ、急いで食べることに成功です。やわらかい神戸牛の味は弁当であっても最高でした。次回は焼きたてを食べてみたいものです。そんなことをしていたので乗り込んだのは最終のコールがかかってから。

 こうして初の岐阜、そして5年ぶりの京都旅行が終了しました。気温差で、南北に長い日本を実感したのと同時に、日没時間の違いから、東西に広いことも実感できました。京都の古寺の情緒、合掌造り住宅に見られる先人の知恵。どちらにも日本人の「技」を感じたHIROでした。
 
 これまで、文化遺産中心に日本の世界遺産を見てきましたが、次はこの文化を支える壮大な自然を感じることができる、自然遺産を訪れてみたいな、そう思いながら今回の旅行記を終えようと思います。

 Thank you for everythnig you have done for me!>Aさん(*^_^*)


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