韓国旅行記2011
 2011/3/19〜2011/3/20


はじめに
33回目の海外旅行。そして6回目の韓国、ソウル。しかも毎回マイレージ特典のただ旅行。最初の2回だけインチョン国際空港を利用しましたが、それ以降はずっと金浦空港を利用しています。渋滞の激しいソウルにおいて、やはりバスでの移動が必要なインチョンよりも、地下鉄が利用できる金浦空港の方が便利だし、なんといっても「時間が読めて」安心です。

ここ数回のソウル訪問は毎回この時期。理由は新学期に合わせ、書店で教科書を販売しているからです。ここ数年、研究テーマをシンガポールの言語政策から発展させ、韓国の教育政策や、さらには日本の小学校外国語活動に広げています。そのために必要となるのが韓国の教科書。

輸入書籍を扱う書店で購入したこともありますが、元来、驚くほど安い教科書ということもあり、韓国で買う10倍もの金額がかかってしまいます。それなら、マイルで行けることもあり、実際に韓国まで行って買った方が、宿代を入れたとしても安いし、ついでに旅行も楽しめます。

今回はサーチャージと航空保険料が6750円。楽天で申し込んだ旅館の宿代が3671円。温泉旅館に一泊する料金で韓国旅行が楽しめることになるんです。そうでなきゃ、6回もソウルになんて行っていません(笑)

プランニング

搭乗日

便名

区間

出発

到着

出発ターミナル

クラス

座席数

飛行時間

3/19()

NH052

札幌(千歳)  東京(羽田)

08:30

10:10

-

特典普通席

1

1:40

3/19()

NH1163

東京(羽田) ソウル(金浦)

11:30

14:00

I

特典エコノミー

1

2:30

3/20()

NH1162

ソウル(金浦)  東京(羽田)

12:50

14:45

I

特典エコノミー

1

1:55

3/20()

NH073

東京(羽田)  札幌(千歳)

17:00

18:30

D2

特典普通席

1

1:30

最初から1泊2日の日程を考えていたため、韓国の新学期が始まる3月に合わせ、2、3月ならいつでもよかったのですが、雪で千歳空港まで辿り着けないことを心配し、この週に予約を入れました。もちろん、週末のソウル便ですから毎度の如くキャンセル待ちでの予約でした。が、これまたいつものように直前になり席を確保できました。当初はまだ乗ったことのないアシアナ航空にのってみたいとの希望もあり、仙台空港を経由する便を考えていたのですが、羽田発のANAの方が便数も多いし、席を確保しやすいはず←と、ANAのお姉さんも電話でそういっていました。

宿は毎回違うところを利用しているけど、地下鉄駅からのアクセスを考えると、鍾路付近の旅館が一番便利。宿泊代も安いし、屋台やローカル御用達の食堂なども豊富にあります。もちろん、自分の行動範囲を考えた場合、その円の中心に位置していることも必須条件。

当初は、前々回利用した旅館を希望したのだけど、廃業したのかHPもなくなっているし、各種の予約サイトにも名前がありません。そこで新たに探しだしたのが、清進旅館。再開発が進み、古当初い旅館や食堂が次々と閉鎖されている中、頑張って営業を続けている旅館のようです。


1日目
朝四時半に起床。さすがに眠い(笑)。着替えを済まし、荷物の最終確認をして5時半には千歳にむけて出発。信号すらない田舎道を走ること1時間半。7時にはいつもの駐車場に到着。時間に余裕があったため、既に顔なじみになっているお兄さんと車の話題でしばし談笑。

その後千歳空港には8時前に着いたけど、連休初日の始発便の時間にしては閑散としています。いつも座るところもないほど混雑しているラウンジも人が少なくてびっくり。羽田行きも同様に空席が目につきました。

亡くなられた方々のご冥福をお祈りします

フライト途中、仙台市上空、仙台空港上空で、甚大な被害を受けた街、施設、自然を、テレビではなくこの目で見ることとなりました。空から見た感想を、翌日以降に多くの人に伝えましたが、みな、言葉を失っておりました・・・。羽田到着後はいつになくタイトな乗り継ぎ時間ということもあり、休む間もなく搭乗口にむかいます。新しい国際線ターミナルを利用するのは初めてなのだけど、ANAご自慢の真新しいラウンジで休憩できたのも、わずか10分ほどでした。

ラウンジで大好物のいなり寿司を食べました

国際線の機材は777ー200。非常口席を確保していたため足元も広々。とはいえ、2時間半ほどの短いフライトなので、映画を1本最後まで見ることもできず、続きは帰りに持ち越し←ちなみに、見たのは話題の映画、SPACE BATTLESHIP ヤマト。 

ソウル到着後、過去の訪問では入国審査に長蛇の列ができ、小一時間ばかり要したことを思い出し、一気にダッシュ!途中、妙なところに行列ができていたのですが、それは放射線量を測定するもの。今回の痛ましい地震の被害がこんな異国の地にも影響を及ぼしていたんですね。

その後の入国審査は、以前のように2、3人の審査官だけが対応、ということはなく、多くの審査官がいたため、数分待っただけで無事に入国完了!荷物もプライオリティのタグがついているために、すぐに出てきたし、税関審査もほぼ素通り。海外旅行に来たという実感も乏しいほど。まあ、何度も来ているということもあるけど、なんら迷うことなく地下に降り、長い長い連絡通路を通って地下駅までたどり着きました。いつもならここで地下鉄5号線に乗るところですが、今回は、昨年暮れに開通した、空港鉄道「A’REX」を利用しました。駅数も少ないし、速度も速いため、これまでに「まだ着かないの?」から「もう着いたの?」と思えるほど、あっという間にソウルまで到着します。料金もW18000(降車後にW5000の返却あり)。数字だけ見ると高そうですが、日本円に換算すると100円もしないですし、20キロも離れた場所まで特急列車ほどの速度でいけるとなると、お得だと思います。

ただ、ソウルについてからが良くなかった(笑)。まず、
鉄道が到着するのが地下7階。そこから延々とエスカレータで上がり駅舎のある地上2階まで。その後いったん外に出て、そこから再び地下に降りてようやく地下鉄1号線の駅までたどり着きます。空港からソウル駅まで10分ほどの旅ですが、ソウル駅内での移動にそれ以上の時間がかかってしまいます。しかも、地下から地下に移動するのに地上2階まで上がらねばならないという無駄な動線も。せめて地下7階のA’REXのホームから地下通路で地下鉄1号線まで移動できたら、一気に便利なものになると思われます。現状では、荷物の少ない方←大きなスーツケースの無い方、貧乏旅行の方←私、初物が好きな方←私以外には勧められません

地下鉄1号線、
鍾路駅、そしてその周辺。ここらはもう地図なしでもあるけどエリアです。事実、鍾路駅に到着後、なんら迷うことなく目標のお店、永豊文庫にたどり着けました。教科書売り場もすぐに見つかったけど、言葉が通じません。売り場担当の女性に、写真を見せたり、身振り手振りで説明したけど怖い顔をして「NO,NO!」の一点張り。仕方なく、入り口近くのレジの女性に英語で話しかけると、片言の英語で返してくれました。再び教科書売り場に行き、先ほどとは違う担当者(←おそらく、大学生のアルバイト)に話しかけると、無言のまま立ち去ります。ただ、別の大学生のバイト風の店員を連れてきてくれました。でも、英語で話しかけてもさっぱり通じません・・・が、彼、日本語が堪能でした〜(笑)。私のほしいもの、日本から来た理由などを説明すると、一生懸命に日本語で説明してくれました。その後、関係書籍などを手にとって見ていたのですが、彼、私がお店を後にするまで、ずっと私の方をちらちら見て気にかけてくれました。うれしい限りです。最後には心から、「カムサハムニダ」とお礼を述べました。

これで、今回の旅の目的はすべて終了(笑)。とはいえ、せっかくの海外ですし、久しぶりのソウルです。旅館もすぐに見つけることができ、荷物もなくなったので、
久しぶりにソウルの街を散策することにしました。まず向かったのが、ソウル最大の書店、教保文庫。先ほど行った永豊文庫のように、日本語を話せる店員さんがいろいろと説明してくれたり調べてくれたりしました。一番の収穫は、これまで1種類しかなかった小学校用の英語教科書が、なんと10種類にも増えていることがわかったこと。さすがに全社、全種類のものを音声教材などを含めて揃えるのは金銭的にも厳しいですし、そもそも、小学校毎に採択し、違うものを使っているため書店の在庫もまばらです。教科書があるけどCDがない、教科書のそろわない学年がある・・・など。まあ、仕方ありません。

まあ、韓国の教科書の現状がわかったので、後は気ままな散策があるのみ!教保文庫を出てどんどんと南下し、市庁舎やロッテデパートなど、何度も訪れた場所まで歩きました。円高だし、連休だし、きっと日本人がたくさんいるのだろうな・・・そう思って入ったロッテ免税店。予想的中です。まるで日本のデパ地下にいるかのように日本語が飛び交い、多くの買い物客がいます。ただ、デパ地下と違い、売れているものは高級な商品ばかり。不景気という言葉が信じられない光景でした。ヴィトンのコーナーなんて入場のための順番の列ができているほどなんです。とりあえず、コーチとグッチのお店を覘いてみましたが、先日グアムのDFSで見たときの方が安いように思えました。

ソウルの街並み。明洞は人が多いです。違法なものも多いです(笑)

ロッテデパートを出たら、後は繁華街である明洞まで移動します。何気に明洞にくるのは2回目。それも初めての韓国の時以来なので実に10年ぶり。相変わらず道路脇の露天では偽ヴィトンが多数売られていました。隠すでもなく、こっそりでもなく、どうとうと。近くにパトカーが止まっていてもお構いなくです〜(ーー;)

明洞でも日本人を多数見かけたし、お店の呼び込みも日本語がほとんど。ここで韓国のパックを買いました。10年前は眼鏡屋さんが多いな、そう思ったのですが、今回は眼鏡屋さんはほとんど目に付かず、韓国コスメの店が非常に多くなり、どこのお店も多数のパックなどを揃えていました。

明洞から北上して鍾路まで歩きます。だいぶ暗くなってきたので、旅館近くのローカルの食堂で食事をとることにしました。最初は、無数にある小さな食堂に入ろうと思ったのだけど、言葉の心配もあるし、そもそも何屋さんかもわからない有様(笑)。そこで、雑居ビルの1階に入っていた少し大きめな食堂に入ることにしました。頼んだのは今回もビビンバ。一応、韓国語っぽい発音で注文したのだけど、#$=%〜'(%##'>??とさっぱりわからない言葉で聞き返されたので、とりあえずうなづいておきました(笑)。待つこと5分で、↓のおいしい石焼ビビンバが出てきました。HP用に写真を撮ったら、4、5人いるお店のおばちゃんが全員集まってきちゃいました。写した写真を見ながら、自分たちが適当においた食器類を並べなおし、写真を撮り直すようにジェスチャーしています。撮り直し、なんと5回(笑)。ビビンバを混ぜるタイミングが遅れてしまい、すっかりこげご飯が出来上がっておりました〜(^_^;)。でも、とてもおいしかったです。キムチがまるで、キムチの素を混ぜたばかりの白菜の荒漬のような味だったのが少々残念だけど。

この日の晩御飯と、デザート。ビビンバはとってもおいしかったですよ〜

宿に戻る前に、近くのセブンイレブンで飲み物とお菓子を購入。冬の韓国の宿って、オンドル部屋独特の乾燥で夜も眠れないほどなんです。過去の経験を活かし、今回も水分をたくさん購入したし、部屋にも濡れタオルを用意しました。これでばっちり!

部屋はこんな感じ。オンドル部屋なのでとっても熱かったです。

部屋では、まるで何を言っているかわからない韓国語のニュースを見ていたのですが、どのチャンネルもニュースは日本の地震、特に原発のニュースばかりです。旅行記を打ち込みながら、痛ましく衝撃的な映像を見ていると、半日前に自分の目で見た、仙台の町並みを思い出さずにはいられませんでした・・・。

2日目
オンドル部屋独特の妙な暑さであまり眠れませんでしたが、朝方には眠りについたらしく、いつもの時間に、雨の音で目が覚めました。旅館の3階の部屋に宿泊していたのだけど、ちょうど窓の外が、隣の建物の屋根。屋根に当たる雨音が聞こえてきたようです。

天気さえ良ければ早めにチェックアウトを済まし、ソウル駅まで移動して、
南大門市場あたりを散策してから空港に戻ろう、そう思っていたけど、この天気です。予定を変更し、のんびりチェックアウトし、どこも寄らずに空港まで戻ることにしました。空港といえでも、ローカルのためのショッピングセンターも併設しているため、時間をつぶすのになんら困りませんしね。往路と同じく地下鉄でソウル駅まで移動し、そこからA’REXに乗り換えます。来たときよりも気持ちに余裕があったせいか、地下から地上2階、そこから再び地下7階・・・という無駄な動線が気になってしまいます。今回は荷物が少なかったけど、スーツケースなんかを引っ張って移動している他の旅行客を見ていると、同情しちゃうほどの無駄な動線です。

ソウル駅。どうやったら石鹸水が出るのかな?と思ったら、これ自体が石鹸でした^^;

とはいえ、いったんA’REXに乗ってしまえば、これまでのような各駅停車の地下鉄よりも段違いに速い速度で移動するため、移動の際の無駄な時間も一気に解消してしまいます。

こんな感じでどんどんと地下に降りていきます。

金浦空港到着後、とりあえず、邪魔な荷物を預けてしまおう・・・そう思っていたのだけど、着いたのは11時。早すぎたようで、カウンターが閉まっておりました(笑)。程なく開いたカウンター。客はそんなに多くないのに、5箇所もカウンターが開いていたため、誰一人待つことなくチェックインができる状態でした。それでも、見栄でゴールドクラス用のカウンターに進んだ私です^^;

空港に隣接したショッピングセンターのフードコートにて。リーズナブルで、かつ、とても美味しかったですよ〜

時間に余裕があったため、ショッピングセンター内のフードコートに移動し、プルコギのブランチを食べ、そしてラウンジでしばしの休憩。ラウンジも5人ほどしかおらず、非常に閑散としておりました。お菓子やジュースを飲みながら小一時間ばかり。残念ながらこのラウンジは、出国審査の手前にあるため、ぎりぎりまで利用するってことができません。かなり余裕を持って出国審査に進みましたが、わずか数分で出国完了!制限エリア内にはお店がほとんどないため、暇つぶしもままなりません。15分ほど種々のブランド品を見ていたのですが、商売熱心のお姉さんたちが必死に話しかけてきます(笑)

被災された方への、韓国のかたがたの温かいメッセージの数々。嬉しいことだよね

ようやく搭乗が開始され、もちろんゴールドメンバーなので真っ先に搭乗ができました。帰りの便も事前の空席状況以上に席が空いていました。おそらく、これも地震の影響なんでしょうね。あまり好きではないトマトソースのパスタの機内食はほとんど食べず、帰りは往路に途中まで見た映画の続きを見て時間をつぶしました。


ほぼ定刻での日本到着。新国際線ターミナルでの初の入国。と、いってもいたって普通。入国審査も税関も、職員がたくさんいたのでほとんど待たずにすみました!で、ここからがダッシュ。到着ターミナルに出てからは休む間もなくバスで移動し、国内線ターミナルへ。ここも最近さらに拡張されたため、いまひとつ勝手がわかりません。少し歩いてようやくプレミアムチェックインカウンターを発見!ロビーに面していないんですね。裏まで回むとカウンターがありました。なぜ急いでここまで来たのかというと、乗り継ぎの余裕を持って発券していた当初の国内線より、一本前の便に変更してもらいたかったからなんです。便数の多い羽田ではよく便の変更を頼むのですが、今回はついでにプレミアムシートへのアップグレードもお願いしました。アップグレードポイントが余っていたしね。ただ、結構ぎりぎりでプレミアムチェックインカウンターに着いたにもかかわらず、変更を希望していた便は747から777-300へと機材変更になっていたんです。その調整のために搭乗手続きが一時ストップ中。30分後にもう一度きてください〜といわれてしまいました。

結果的には便の変更、アップグレードの両方が叶いましたが、搭乗口に移動すると、既に優先搭乗が始まっています。あわてて近くのANA FESTAで土産物を購入しました。上級シートなので快適に乗れるかと思ったのですが、飛行機に入るなりいやな場面に遭遇。すぐ後ろのいかにもお金持ちの経営者って感じのおじさんが、CAさんに言ってもしょうがない文句を言っているんです。そういえば、土産物を買っている最中、搭乗口近くの地上係員に詰め寄っているおじさんがいたけど、これって、このおっさんだよな〜。機材変更になったのは仕方ないのだから、席が変更になったのならあきらめるのが紳士でしょ?そう思わざるにいられませんでした。

普通席よりも音質のいいヘッドフォン、軽食、そして広々したシート。確かに快適です。ですが、お金を払ってまでも利用したいとは思えない、基本、貧乏人のHIROだったのでした。

あっという間の今回のソウル旅行ですが、購入した文献は今後の研究に活かしていきます。予定では、これを基にして学会発表1回、論文1本が完成する予定です。


 

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