インド・タイ旅行記 2009年
2009.7.18〜2009.7.24

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7日目
 定刻の3時間前に到着した空港ですが、そこはインドです。空港とはいえ、日本では考えられないことが連続します。まず、停電中です。正確に言うと、照明はついているけど、電光掲示板などの案内がすべてダウン。搭乗手続きをどこでしていいのかが分からないのです。え?と思う方もいるかもしれませんが、アジアの空港では、チェックインカウンターを数社で共用することがあるんです。搭乗手続きが終わり次第、別の会社がそのカウンターを利用するんですよ。なので、電光掲示板の類がダウンすると、自分がどこに行っていいかわからなくなります。最初の1時間は何度も何度も空港内を行ったり来たりして、タイ国際航空のカウンターを探しました。が、見つかりません。さらに30分ほどたった後、A4サイズの手書きの紙がぶら下がったカウンターを発見しました。はい、そこがTGのカウンターでした。

 旅の最後ですし、無駄に空港内を歩き回った私です。すっかり疲れ果てており、カウンターのお姉さんの話なんで全然聞いていませんでした。とりあえず、名刺より小さくサイズの荷札をもらったので、何も考えず預けるスーツケースにぶら下げました。これがあとでトラブルになるのですが・・・。

 チェックインが終わり、すぐに出国審査場に向かいました。と、いってもチェックインカウンターより少し行ったところに、同じようにカウンターが並んでいるだけで、別に制限エリアというわけではないんです。入国と比べあっけないほど簡単に出国を済ませ、さらに奥まった場所にあった手荷物審査に向かいます。金属探知のゲートも横にあります。ゲートにいるのが軍服を着た怖い人だったので、腕時計、小銭、パスポート、搭乗券など、邪魔なものをすべてカバンにつめ、カバンを手荷物審査のコンベヤに載せて金属探知機にむかいました。で、キンコ〜ンの音が。やり直しかな?と思ったら、「パスポートを見せろ」と怒り出す軍人さん。あ!しまった!!と思ったけど、パスポートはカバンの中。しかも、ベルトに載り数メートル先に運ばれていっております。「カバンに入っているから、ちょっとカバンを取ってくれませんか?」とお願いした私。それに対し激怒する軍人さん。すぐそこにあるのに、です。確かに、私も悪いけど、そんなに怒らなくてもいいでしょ?

 仕方なく、ベルトコンベヤの係員にお願いし、ベルトを逆回転させてカバンを戻してもらいました。そのため、他のお客のカバンのすべて逆流です^^;
。パスポートと搭乗券ととり、さっきの怖い軍人さんのところにもどります。当然、またキンコ〜ンとなるけど、ボディーチェックの後、通してもらえました。さらにトラブルが続いたその後。先ほどのカバンを受け取ろうとすると、「確認した証拠のスタンプを押す札はどこだ?」と。あ!スーツケースにつけて預けてしまった^^;。違う場所につけたといえば、また怒られそうなので、いつの間にか千切れたと嘘を言ってしまった私。すると、どこかで手に入れて来い!とのこと。だけど、苦労してようやく制限エリア内に入ったんです。チェックインカウンターには戻りたくありません。

 そこで考えた私。「郷に入っては郷に従え」です。はい、ここはインド。じゃあ、インドエアの案内カウンターが近くにあるはず〜と思ったら、数メートル先にありました。「札をもらえる?」とお願いしたら快くもらえました。それをもって荷物検査のおじさんにスタンプを押してもらって事なきを得ました。スタンプをもらわず、そのまま搭乗口まで行くことも可能でしたが、トラブルが起きる気がしたのでそれはやめました。

 その後さらに1時間もありますが、旅行記を6日目まで打ち込んで時間をつぶしていました。すると横に座っていたインド人男性が私に話しかけてきました。どうやら、日本語に興味を持った様子です。その後30分くらい話したでしょうか。漢字、ひらがな、カタカナの歴史と、表意文字、表音文字のこと。そこから始まり私がインドに来た理由、そして日本の文化や宗教、しまいにはアジア各国の経済や宗教のことまで。明らかにごく一般的なビジネスマンの彼のほうが流暢に英語を操っています。経営学の知識も彼が上。一応、商学部を卒業しているとはいえ、途中から言語学を副専攻とした私はとうてい敵いません。ちなみに、彼の質問の中で一番答えに窮したのは「日本人は仏教徒が多いはずだ。なのになぜお前はマザーテレサの施設なんかに来るんだ?」と。インドは宗教が絶対的な国。日本のように、盆もクリスマスも、正月も祝う国のことが信じられない様子です。

 そんな彼の行き先はシンガポール。新婚旅行とのこと。あ、ほんとだ。さらに隣には若いインド美人が座っていました。が、ずっと旦那が私と話をしていたからか、すっかり不機嫌になっておりました。

 インド人カップルを見送り、そろそろ自分の番かな?と思ったけど、ゲートが開く気配がありません。と、思ったら、ゲートが変更になったようです。だけど電光掲示板が映らないので、最初は気が付きませんでした。最終的には乗れたのですが、ほぼ一番最後での搭乗でした。これでインドも終わりだな〜と思いつつ離陸&上昇する機内から街を見下ろします。すっかり暗くなったデリーの街を見ていると、今回の旅で見たインドの「真の姿」が次から次に思い出されてしまいました。その後数時間の機内ですが、相変わらず異常なまでの寒さに震えながら(←エコノミークラス用の毛布はないと言われてしまいました)、すべての機内サービスを断りつつ、ずっと旅行中のことを思い出していたHIROでした。

 バンコク到着後、今にも眠ってしまいそうな睡魔と闘いながら、トランジットカウンターにふらふらになりながら歩いていき、搭乗ゲートに向かいます。と、いっても相変わらずゲートはしまったまま。冷たい金属製のベンチで座って搭乗開始となるのを待ちました。

メニュー(NH 954便) LUNCH / DINNER COURSE

前菜 小海老とセロリのサラダ
ポテトサラダ 
メインディッシュ ポークのソテー 2色の胡椒のソース
 または
白身魚のソテー トマトソース 
デザート  
ブレッドロール  
コーヒー または 紅茶  

 その後はなんら変わったことのないANAの機内です。成田到着後もいたってスムーズに入国及び国内線への乗継が完了しました。成田からの国内線も天候不良のため、なかなか降りられず千歳上空待機になったくらいであとは通常通り。とはいえ、アグラのホテルを出発して以来一睡もしていないのですから、身体はもう限界を超えていました。それでも、何とか自宅までの約100キロの道のりを事故をおこさずに帰ることができました。


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