5日目
胃腸薬を飲み、しばしの安静の後、予定通り8:00にガイドさんと合流です。チェックアウトの際に、前夜散々またされたコーラの料金を払ったのですが、なんと金額は100ルピー。200円。物価から考えると信じられないほど高いです。こんなところだけ高級ホテルぶりを発揮しているので余計腹が立ってしまいました。
ラッシーを飲むのを実はためらっていた私。もちろん、お腹の調子が悪いからなんですが、ガイドさんがそれに気がつき、インドの腹痛薬を1つ私にくれました。そして「インドの腹痛には日本の薬は効かない」ときっぱり。なんの薬かは分かりませんが、ガイドさんの気遣いという特効薬も加わり、2時間ほどすると深夜から続いていたお腹の苦しみから解放されました。
前日に続き出発の2時間後、10時にトイレ休憩。私のためというより、ドライバーさんのためという意味合いの方が強いように思えます。それくらいインドの道路状況は最悪。高速道路を走っているはずが、途中なぜかいきなり歩行者でごった返す田舎町の中心部を横切ったり、ご多分に漏れず、みな自分のことだけを考えて走っているし、野良犬、野良牛が道路を横切ったりもします。運転が大好きで、ドリフト走行など、アクロバットな運転にも自信のある私でも、インドでは運転したいと思いません。
ホテルを出て5時間後の1時過ぎに、タージマハルのあるアグラの街に到着しました。ジャイプールとは比較にならないほどの交通量です。信号もほとんど機能していない交差点で、みな器用に信号無視をしたり、自分のことだけを考えて運転しています。しかも、無防備なオートリキシャーやバイクの2、3人乗りが大部分を占めています。事故=大怪我ないしは死。この街で、大量の人を安全かつ迅速に目的地に運び届けるにはどうしたらいいのでしょうのか・・・。
混雑した道を進み、アグラでの最初の訪問地にたどり着きました。そこはタタの代理店。そう、車屋さん。ナノを見てみたい、そう冗談交じりで言った私の発言を実現させてくれたのでした。しかも、1軒目には実車がなく、他の代理店を探してまで連れて行ってくれました。しかもしかも、日本からナノを見るためにやってきたんだ、そう店員に言って、特別に運転席に座る許可をもらえました。確かに狭いけど、シフトの感じもしっかりしており、意外なまでに普通の車でした。絶対買うわけのない私のために、わざわざキーを貸してくださった受付のお姉さん。どうもありがとうございました
さて、食事の後はいよいよインドが誇る世界遺産、タージマハル観光に向います。申し込んだコースの説明では、朝日に映えるタージマハル、なんて書いていたけど、初日から全然違う日程になっているため、朝日は物理的に困難です。とはいえ、雨季のため輝く姿を見られないかな?と思っていたタージマハルですが、それも杞憂で終わりました。雨が降らないどころか、日光直撃の炎天下。40度以上の気温で暑いといより、完全に服を着たままサウナに入っている感じです。拭いても拭いても汗が噴き出してきます。制汗スプレーや虫除けスプレーを身体にかける際のなんともいえないあの冷たさ。それを求めて、必要以上に全身くまなくスプレーをかけてしのぎました。それほどの暑さです。
こんなに美しいのに、こんなに多数の観光客が訪れるのに、このタージマハルはお墓なんですよね。奥さんを失った悲しみでこんなに美しいお墓を建てた旦那さん。最近の説では、裏を流れる川を挟み、真っ黒いタージマハルを作り、それを自分のお墓にするつもりだったとか。歴史に「もし」は禁句ですが、個人的には、白いのが1つという現状のほうが人々を魅了するのではないでしょうか←白、黒の2つがあると、自分は白の方が好き!という、他人の墓に対して好き嫌いを述べるというふさわしくない状況になってしまうと思いません?
アグラ城を後にしたのはまだ16時のこと。さすがにお腹の調子も良くなく、そして炎天下での観光の後だったので、ホテルに戻って静かに休むことにしました。ホテルは前夜と同じチェーン。食事の内容もほぼ同一。ホットシャワーを利用できないのも一緒。違うのは、前日はコーラを頼んた後しばらくたってからようやくテーブルに持ってきてくれましたが、この日は頼んだ10秒後には持ってきてくれました。そのかわり、食事後にコーラ代117ルピー(←市価の8倍ほど。暴利もいいところ)を払ったら、おつりが出てくるまでに10分です。サービスの悪さだけが際立つホテルチェーンでした。
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